高齢のおばあさまの結婚式出席をサポートした一日
「おばあちゃんに結婚式へ出席してほしい」――。
そんなご新郎のお孫さんの願いを叶えるため、ご家族と一緒に準備を進めた一日の記録です。高齢のご親族が結婚式や冠婚葬祭に出席する際には、体調や移動、介助のことなど、さまざまな不安がつきものです。今回は、90歳を超えるご高齢のおばあさまが、医師の許可を得て無事に結婚式へ参加された事例をご紹介します。


「おばあちゃんに結婚式に出てほしい」その願いから始まったご相談
昨年の夏前、横浜市青葉区のケアプラザを通じて、ご新郎のお母様からご相談をいただきました。内容は、ご新郎のお孫さんの「おばあちゃんに結婚式へ出席してほしい」という思いを叶えたい、というものでした。
ご高齢のご親族が結婚式に出席する場合、ご本人の体調だけでなく、ご家族の付き添いや介助の負担も大きな課題になります。ご家族自身も結婚式当日は忙しく、「高齢の親族のサポートをどうするか」で悩まれることは少なくありません。ご本人が自立されていれば大きな問題はありませんが、そうでない場合は、出席そのものを見合わせるケースも多いのが実情です。
直前の入院を乗り越え、出席の可否が決まったのは式の1週間前
当初は予約だけを済ませ、式の直前に詳しい打ち合わせをする予定でした。ところが、90歳を超えるご高齢ということもあり、結婚式の約1か月前に体調を崩され、入院されることになりました。
幸い重篤な状態ではなかったものの、結婚式への出席には医師の許可が必要となり、最終的に許可が出たのは式の1週間前でした。長時間の参加は難しいとの判断から、今回は挙式と記念撮影のみ参加し、披露宴は見合わせることになりました。
限られた時間の中でも、大切な一日に参加できるよう、日時や場所、支援内容、当日の持ち物、服装などについて細かく打ち合わせを行い、当日を迎えました。
当日の支援内容は、送迎と式場内での移動・介助
当日の支援内容は、ショートステイ先から東京・八芳園までの往復送迎と、式場内での移動・介助です。
親族顔合わせや挙式の最中は会場の外で待機し、その前後でトイレ介助や水分補給のお手伝いを行いました。ご本人が安心して過ごせるよう、体調の変化にも気を配りながらサポートを進めました。
結婚式という特別な日のため、お召し物もドレス調で軽やかなデザインでしたが、その日はとても寒く、重ね着もされていました。そのため、普段であれば一人でも対応できる場面でしたが、ご承諾をいただいたうえで、多目的トイレにて二人がかりで介助を行いました。

砂利道の日本庭園での移動と、式場スタッフの温かなサポート
移動は車椅子を使用しましたが、八芳園の日本庭園は砂利道のため、車椅子での移動は簡単ではありませんでした。押して進むたびにガタガタと揺れてしまうため、安全を優先し、式場スタッフの方2名と私の3人で車椅子を担いで移動する場面もありました。
八芳園のスタッフの皆さんは本当に感じが良く、外で待機している私たちにまで細やかに気を配ってくださいました。こうした式場側の温かな対応にも、とても助けられました。

最高の笑顔が見られた記念撮影の時間
記念撮影の時間は、寒さとの戦いでもありました。かなり冷え込む日だったため、撮影までの間はストーブの前で待機していただき、準備が整ったタイミングで移動して撮影に臨みました。
集合写真の撮影後には、新郎新婦のご希望で、おばあさまと新郎新婦の3人だけでの写真撮影も行われました。
その時の3人の笑顔が本当に素晴らしく、私自身は親戚でもないのに、思わず胸が熱くなってしまうほどでした。
「ああ、やって良かった」
心からそう思えた瞬間でした。
無事にお送りを終え、ご家族からも喜びの声をいただきました
撮影までを終えたところで、今回のご参加は終了となりました。その後、施設まで安全にお送りし、ご家族にも無事終了したことをご報告しました。ご家族にも大変喜んでいただき、ほっとひと安心の一日となりました。
後日、お支払いのお話をした際に、結婚式の直後に体調を崩して再び入院されたと伺い、無理が重なってしまったのではないかと心配していました。ですが昨日、ケアマネジャーの方から「ご自宅に戻られましたよ」と聞くことができ、安心しました。
冠婚葬祭への出席を迷っている方へ
高齢のご家族が結婚式や冠婚葬祭に出席できるかどうかで悩まれる方は、少なくありません。
「出席させてあげたい気持ちはあるけれど、体調や介助のことが心配」
そんな理由から、あきらめてしまうこともあると思います。
けれど、状況に合わせてサポートを整えることで、参加できる可能性が広がることもあります。もし冠婚葬祭への出席を迷っている方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度ご相談ください。お力になれることがあるかもしれません。


